オルカンを10年以上スルーしていた私が、今さら向き合った理由

資産形成

節約で浮いたお金、せっかくなら投資に回したいですよね。でも「何を買えばいいの?」って悩む人、多いと思います。

わたしもずっと悩みました。そしてたどり着いたのが、オルカン(全世界株式インデックスファンド)でした。ただ、実はオルカンとの出会いは10年以上前に遡ります。今回はその経緯と、なぜ今になって選び直したのかを正直に書いてみます。

最初の出会い──イオン銀行でスルーした、あの日

投資を始めたのはイオン銀行でした。USリート、Jリートなどから投信をスタート。その時の選択肢の中にオルカンもあったんですが、担当の販売員もそれほど推してこなかった。

当時のわたしの正直な感想はこうでした。「大事なお金を、何に投資されてるかもよくわからないまま”とりあえず全部”に預けるって、なんか丸投げすぎじゃない?」

利益がどこから生まれるかもわからない。売り逃げるタイミングもわからない。それなら個別に選んでいった方が、「なぜ利益が出てるか」「なぜ売るべきか」が自分で判断できていいんじゃないか──そう考えて、オルカンを見送りました。

そしてもうひとつ、投信への不満が分配金でした。

たこ足配当や特別分配の仕組みを知るにつれ、「運用効率が悪い。自分でコントロールできないなら意味がない」と感じるようになって。結果的に投信から離れて、投資はほぼ100%個別株に切り替えていました。

10年以上経って──バフェットに背中を押された

個別株一本でやってきた自分が考えを変えたのは、バフェットが妻への遺言として「遺産の90%をS&P500インデックスファンドで運用するように」と伝えているという話を知ったことでした。

あの「投資の神様」が、プロでない人に勧めるのはインデックスファンドなのか。それを知って、改めてオルカンを選択肢として見直してみました。

最初から少しずつでも持っていたら、人生変わってたなーと思っています。

なぜ個別株ではなく投資信託なのか

個別株への投資には「最低100株分の資金が必要」というハードルがあります。たとえば1株5,000円の銘柄なら、まず50万円用意しないといけない。

さらに難しいのが、ポートフォリオのバランスを整えることです。「攻め(成長株)50%・守り(高配当株)50%」で組みたくても、各銘柄の購入単価がバラバラなので、意図せず「攻め80%・守り20%」になってしまうことがよくあります。

その点、投資信託は1口単位で少額から買えるので、比率の調整がとても楽です。そして投資信託の大きな魅力のひとつが、「買った時点で分散は完了している」こと。個別株のように「どの銘柄を何株買うか」を考える必要がなく、積み立てるハードルがとても低いのです。

バフェットと山崎元さんから学ぶ「分散と長期」の本質

オルカン vs S&P500 構成の違い
オルカン vs S&P500 — 構成の違い
時価総額ウェイト基準 / 2024年時点の概算値
米国株
62%
日本株
5%
欧州・英国等
19%
新興国(中国・印度等)
 
10%
その他先進国
 
4%
米国株 62%
日本株 5%
欧州・英国等 19%
新興国 10%
その他 4%

米国株
100%
バフェット推奨。直近4期黒字・時価総額・流動性の審査を通過した企業のみ採用。
過去10年リターンはS&P500がやや優勢。ただし将来も米国一強が続くとは限らない。

どちらを選んでも投資の主軸は米国株。オルカンもその約62%が米国株で構成されている。
「将来の成長が米国以外から生まれる可能性」を重視するならオルカン、シンプルに米国集中ならS&P500。
※数値は概算。MSCI ACWI指数の構成比率は市場環境により変動します。
※投資は自己責任で。本グラフは情報提供目的であり、特定商品の推奨ではありません。

バフェットは「株主への手紙」の中で、投資のプロでない人にはS&P500に連動する低コストのインデックスファンドを勧めています。実際に「遺産の90%をS&P500に投資するように」と残しているほどです。

一方、日本の経済評論家・山崎元さんが長年推奨してきたのがオルカン(全世界株式)です。「世界全体に平均的に投資することが最も合理的」という考えに基づいています。

ふたつの違いを気にしすぎる必要はないかもしれません。オルカンの中身を見ると、実は約62%が米国株で構成されています。S&P500との一番の違いは「残りの38%を日本・欧州・新興国などに分散しているかどうか」という点だけ。

どちらを選んでも、投資の主軸は米国株であることに変わりはないのです。

バフェットが教えてくれた「分散の本質」

バフェット自身は「良い銘柄を選んで長期保有する」スタイルですが、保有した全銘柄で正解を出せたわけではないはずです。爆騰した銘柄がある一方で、それほど伸びなかった銘柄も当然ある。それでも全体として利益が出ているのは、一部の大きな勝ち銘柄が損失をカバーして余りある利益をもたらしてくれたからだと思います。

学術研究でも似た結論が出ています。米国株式市場を分析した研究によれば、1926年以来の市場全体の利益を生み出したのは上位4%の銘柄だけ。残り96%は合計しても現金同等のリターンしか生んでいないそうです。

つまりポイントは「全銘柄で正解を出す」ことではなく、勝ち銘柄が出るまで広く持ち続けられること。これが長期投資の本質ではないでしょうか。

そう考えると、投資の素人である私にできるのは、少ない資金で幅広く分散し、長く持ち続けること──その一択でした。

どの投資信託を選ぶべきか

投資信託ならなんでもいいわけではありません。私が重視した条件はふたつです。

  • 手数料が低いこと──景気低迷期に資産が目減りしていくのに、手数料でさらに削られるのは避けたい(オルカンの信託報酬は年0.05775%程度と非常に低水準)
  • 信頼ある格付け機関が選んだ銘柄に分散していること──S&P500やMSCI ACWIなど実績ある指数に連動しているもの

この条件に当てはまるのが、オルカン(全世界株)かS&P500だと感じています。

アクティブ投信はどうだったか

実はテーマ型やアクティブ型の投資信託も保有したことがあります。でも、同じ期間で比較するとS&P500と含み益がほとんど変わらなかった。リスクを余分に取ってまでアクティブ投信を選ぶ理由はないかな、というのが正直な感想です。

まとめ

わたしはかつて、オルカンを「何に投資されてるかわからない丸投げ商品」として見送り、その後は個別株100%の道を歩んできました。でも10年以上経って思うのは、あの時の「よくわからないから全部に分散する」という発想こそが、実は正解に近かったということです。

投資初心者がまず取れる選択肢として、オルカンやS&P500はとても合理的です。難しく考えなくていい。「広く・安く・長く」──この3つが揃った選択肢を選ぶこと。それだけで、投資の本質にかなり近づけると感じています。

※本記事は個人の考えであり、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。投資は自己判断・自己責任でお願いします。

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